有機化学1(2018)勉強のヒント 第5回

【1】カルボニル基(>C=O)が求電子剤として、求核剤と反応する場合、最初に起こることはカルボニル炭素への求核攻撃とC=Oのπ電子の移動によるCーOの生成で、求核剤が何に変わっても同じ。

【2】ヘミアセタールとアセタール。この言葉は覚えるしかない。「ヘミ」という接頭語には、片側とか半分といった意味があるが、学術用語にしか使われないので厄介。

【3】例題8.5。勉強しておくように。この反応機構が書けなければ反応が進まないという感覚が、巻矢印を使って考える時に大事なんです。

【4】Wittig反応の巻矢印についてオキサホスフェタンの前にCーOを一度書くべきかどうかは、長い間議論になっていた。最近、教科書の書き方の方が真実に近いという証拠が複数見つかっている。

【5】カルボニルへの付加反応は、基本、平衡反応。逆反応の反応機構で悩んだら、順反応を書いて逆さまにしたら良い。電子の動きも、そっくり逆さまだ。

【6】アルデヒドやケトンは、良い脱離基を持たないので、付加反応で止まるが、脱離基があれば、付加→脱離と反応が進む。

【7】なぜなら、付加反応で止まるよりも脱離反応まで進んだほうが熱力学的に安定だからなのだけれど、もう一度、アルデヒドやケトンの反応の多くで、吸エルゴン反応であったことに注意しよう。四面体中間体は、不安定なのだ。

【8】エステル加水分解は、いろいろな付加→脱離の入り口だけれど、例えば、水和反応の逆反応がどの脱離基で起こるのか?という考え方をすれば、基本的な反応様式は同じであることがおわかりのはず。そう、ちょっとしたルールさえ覚えれば、すべての化合物の振る舞いが、同じルールに則っていることが分かる。

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カルボニル 求核剤があったなら 結合作って四面体

脱離基ついてりゃ ごめんなすって!

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