有機化学1(2019)勉強のヒント 第1回

【1】講義の進め方や勉強の仕方は、基礎有機化学と同じです。もう一度、昨年掲示した、基礎有機化学の第1回の注意事項を御覧ください。

【2】講義日程は、こちらに掲示済みです。補講があります。チェック願います。

【3】これまで、「基礎有機化学」では、元素の性質から分子の構造や性質を読み解くことを学びました。それは、まさに、分子の構造とπ結合が「化学」を面白くする、ことを実感し、みなさんが、分子について考えるはじめの一歩だったと思います。今学期勉強する「有機化学1」では、いよいよ、分子が織りなす「反応」の世界について勉強します。

【4】本日の講義で取り上げたのは、酸・塩基反応です。これは、最も単純な化学反応とも言え、反応について考える上で、基本的な事柄がいくつも入っています。まずは、酸と塩基の反応(プロトン移動反応)について、じっくり考え、「化学反応における分子の役割は、相手次第で決まるもの」ということと「化学平衡」について理解して下さい。

【5】化学反応における分子の役割は相手次第ということは、「基礎有機化学」で勉強した、分子の性質について考察する力が役立つことが想像できるかと思います。ガイダンスにも記載しましたが、有機化学は積み上げの学問ですので、「基礎有機化学」が理解できていないと、「有機化学1」の理解はおぼつきません。ちょっとでも分かりにくいと感じたら、教科書で確認し、分からない所があれば、索引を利用して、その復習から始めるのが理解するコツです。

【6】本日勉強した、平衡定数の求め方や、pHと分子構造の関係などは、非常に実践的な内容です。この知識を上手に使えば、反応の進行を予想することができますし、pHをコントロールした抽出操作だけで、目的物を分離することができます。覚えていて損はありませんよ!

【7】それに関係して、教科書の付録4(酸性度定数の表)は、将来に渡って、とても役立つ表です。就職した後も、こういった表を見ながら考察する場面がきっと来ます。

【8】Lewis酸・塩基については、時間の都合上、あまり細かく話しませんでしたが、非常に重要な概念です。今学期の主題である、カルボニル基の反応では、しばしば、カルボニル酸素がルイス塩基として、ルイス酸(BF3など)と反応します。出てきたときに話をしますが、教科書をよく読んで理解しておいて下さい。

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今日の一句: 反応が どっちに進むか 予想する
頼りになるぜ pKa

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