高口が光機能材料研究会第81回講演会(3/1)にて、依頼講演をいたしました。

光機能材料研究会第 81 回講演会

「光触媒材料の設計開発と光触媒反応解析の最新動向」

日 時:2021 年3月1日(月) 13:15~16:45(入室:13:00)

 

予稿集:会報64号を使用

「プログラム」

13:15 開会にあたって 光機能材料研究会会長 藤嶋 昭

第 1 講 13:20-13:50 岡山大学 高口 豊
「カーボンナノチューブを利用した可視・赤外光水素発生反応系」
半導体性カーボンナノチューブは、可視・近赤外領域に吸収帯を有し、太陽光吸収材料として優れた物性を持つ ことが知られている。本講演では、カーボンナノチューブの表面物理修飾を鍵技術とする水素発生反応系の構築 と水完全分解への応用、および、光機能界面の設計指針と課題について紹介する。

第 2 講 13:55-14:25 北海道大学 石 旭、押切友也、○三澤弘明
「モード強結合を利用した水の可視光分解」
金フィルム上に酸化チタン薄膜を成膜すると、ファブリ・ペローナノ共振器となって酸化チタン内に光を閉じ込 めることが可能となる。さらに、酸化チタン上に金ナノ粒子を配置するとその局在プラズモンと共振器とが強結 合し、可視光の 85%程度を吸収可能な光アノードとなる。講演では本強結合電極の光学特性とその水分解への展 開について紹介する。

第 3 講 14:30-15:00 ○信州大学 高田剛 信州大学・東京大学 堂免一成
「量子収率約 100%で水を分解する光触媒の開発」
水の光分解は可逆的な多電子移動を伴うため、逆電子移動の機会も多く含まれ、それが反応効率低下の要因とな る。このような光化学反応において 100%の量子収率で反応を進行できるかどうかは一つの疑問であった。また、 それが可能な場合はどのような構造と機能が作用しているかも興味が持たれる。これらの問いに対する肯定的な 回答が得られたので紹介する。

第 4 講 15:05-15:35 ○大阪大学 佐伯昭紀 京都大学 鈴木 肇、阿部 竜
「先端マイクロ波分光による光触媒評価と高活性化」
時間分解マイクロ波伝導度測定から、微粒子光触媒中に生成した電荷キャリアの局所的複素伝導度と寿命が得ら れる。それらは光触媒能や電荷有効質量とも相関し、材料スクリーニングや高活性化において有用な情報を与え る。講演では、いくつかの水分解光触媒で得られた知見について紹介する。

第 5 講 15:40-16:10 豊田工業大学 山方 啓
「半導体光触媒粒子中の欠陥が及ぼす光励起キャリアの再結合促進と抑制効果」
欠陥は光触媒活性を低下させる最大の原因だと考えられてきた。しかし、欠陥に捕捉された光励起キャリアの挙 動を精査した結果、欠陥は再結合を抑制し、活性向上に役立つ場合があることを見いだした。本講演では、どの ような場合に再結合が促進され、どのような場合に再結合が抑制されるのか、いくつかの例を紹介する。

第 6 講 16:15-16:45 神戸大学 立川 貴士
「単一分子・単一粒子蛍光顕微鏡を用いた光触媒反応のその場観測」
たったひとつの分子や粒子の挙動を調べることにより、集団の中に埋もれた興味深い化学的現象や機能において 重要な役割を担っているマイノリティ因子を見つけることができる。本講演では、光触媒反応を単一粒子・単一 分子レベルでその場観測することによって得られる材料設計指針について紹介する。

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