学ぼう,そして楽しもう
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言うまでもなく,勉強は自ら進んでするものです。決して,強制的にさせられるものではありません。自分で教科書を読み,問題を解き,「あっ,分かった!」と思った時,なんともいえない感動と快感を味わうことができます。そう,『一生勉強,一生感動』なんです。ここでは,皆さんが勉強するためのヒントやアドバイスを,担当講義に関連したものや,研究室で役立つ事柄を中心にまとめてみました。勉強は足りないことはあっても,しすぎることはありません。 |
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新入生諸君へ |
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大学に入学したら,まず,勉強に対する意識改革をしてください。大学は,知を楽しむ場所です。何の役に立つかよりも,純粋な知る歓び,学ぶ歓びを体験することが諸君の人生にとって一番重要です。そして,それをできるのは,唯一,大学生の今の時期なのだと肝に銘じてください。高校の時は,授業で教わったことを,勉強しました。大学では,講義で教わらないことを勉強しなくてはなりません。講義は,諸君が勉強するための入り口に過ぎません。諸君が,将来,実際に研究開発の現場に立ったとき,発生する様々な課題が,大学の講義の試験範囲から出てくるなんてばかげています。諸君の一人一人が,純粋に,知を追求することで,他人には無い知識と経験を身につけること。それが,大学在学中の諸君に達成して欲しい目標です。 単位を取るためだけの勉強なんて,止めちまえ! |
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新入生向けの教科書の紹介 |
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大学の化学をスタートするに当たって,諸君に,是非とも読んで欲しい,読み物的な教科書を,以下に紹介しておきます。知を楽しみ,知で遊ぶ。化学から広がる世界を,是非,実感してください。リンク先から,教科書のPDFファイルをダウンロードすることができます。無料です。 |
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有機化学の教科書の勉強法 |
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有機化学は,講義を聴くだけでは身につきません。教科書の問題をすべて解けるようになって,はじめて,身についたといえます。是非,自分で,教科書の1ページ目から読み進み,問題を全て解いて下さい。多少値段が高くても,問題の解答集を購入することを強くお勧めします。そして,答えあわせをして,間違ったところにしるしをつけておきましょう。教科書を最後まで読み終えたら,もう一度,はじめから教科書を読みましょう。間違えた問題(しるしがついている問題)をすべて解きましょう。正解すればしるしを消し,不正解ならしるしを残しましょう。このように,教科書を繰り返し7回読めば,必ず,全ての問題を解けるようになり,有機化学が得意になります。必要なのは,努力だけ。誰にでもできることです。是非,実行してください。 |
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講義を受ける際の心構え(物理化学B,環境有機化学) |
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講義は,皆さんが教科書を自習することを前提として進めます。教科書は,必ず自分で勉強してください。講義では,教科書と違う説明のしかたや,実際の研究において,教科書の知識がどのように活用されるかを中心の話題にします。講義と自習は相補的なもので,どちらか一方が欠けても,成り立ちません。 |
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英語の勉強法 |
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一般的な英語は,近い将来,自動翻訳機ですべてカバーされるだろうと思いますが,専門的な単語や言い回しについては,自分で勉強する以外にありません。英語は,単語を知っているかどうかで,土俵に上がれるかどうかが決まりますから,自分で努力する以外に道がありません。私が皆さんにお勧めするのは,『インタラクティブ有機化学英語』です。 |
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実験に臨む前に(環境化学実験有機系のテーマ) |
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実験は,受講する諸君の心構えで,得られる効果が全く異なります。実験に一番大切なのは,《 Prepared Mind 》です。どれだけ勉強し,頭の中に,多くの知識と問題意識があるかが,発見の源です。実験をする前には,必ず,予習をし,分からないことを調べ,問題意識を持って,実験に臨んでください。 |
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大学における成績評価の見方 |
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成績について,「優」以外は使い物になりません。それは,講義を受けている諸君自身が良く分かっていることと思います。欧米では,大学の成績のうちA以上が何パーセントあるかということを履歴書に書きます。A以外の単位は,実際にはあまり重要では無いのです。諸君が,どういう講義で「優」を取ったかが,諸君の大学での努力や身につけたスキルを如実にあらわしています。 |
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勉強しないとアホになるぞ |
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私が,学部学生時代,恩師に言われた言葉です。自分が好きな分野だけで良いですから,誰にも負けないくらい勉強してみてはいかがでしょうか。それが,有機化学ならば,大変嬉しく思います。脳の神経細胞は,退化の一途をたどっています。防げるのは,任天堂DSじゃないぞ。勉強することだ。ほんまやで! |
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4年生になり,研究室配属された諸君へ |
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【1】実験の基本的な操作について記載された教科書(例えば,実験化学講座の中の基本操作など)を,必ず読むようにしましょう。図書館で借りてくればOKです。蒸留の仕方,カラムのかけ方,不安定な物質の取り扱い法など,理屈から丁寧に書いてあるので,それを読むだけで,実験の腕が上がります。何も知らずに,先輩のまねだけしていても,本当に上手くはなりません。実験技術は,実験科学者の生命線です。 【2】有機化学のスペクトル解析に関する教科書(例えば,有機化合物のスペクトルによる同定法など)を必ず読み,演習問題をすべて解くようにしてください。目に見えない分子を相手に実験する上で,スペクトルをどれだけ深く理解し解析できるかが勝負です。有機化学における視力の良さは,新現象の発見に欠かせません。 【3】そして何よりも,自分の研究テーマについて誰にも負けないくらい勉強してください。分からないことだらけで大変と思いますが,あせってもしょうがありません。目の前にある分からないことを,一つ一つ丁寧に勉強していきましょう。最新の知識を得るために用意された教科書はありません。論文を読むのが唯一の勉強法になります。分からないことがあれば,それに関する論文を読む。そこで分からないことがあれば,また,それに関する論文を読むの繰り返しです。はじめは大変と思いますが,それをやり遂げたとき,どこの教科書にも載っていない,最新の知識体系を得ることができ,それが,研究者としての皆さんの最大の武器になります。これを避けていると,いつまでたっても,オリジナリティーのある研究者にはなれません。諸君が進むべき道は,誰も知らない未踏領域なのですから,必要な知識体系も,自分で開拓し,工夫しながら身につけるしかないものと肝に銘じてください。 |
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大学院に進学する諸君へ |
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大学院進学が決まったら,できるだけ早く,大学院向けの教科書を一通り読むことを強くお勧めします。教科書の読み方は,学部のときと同じです。分からないところにしるしをつけて,とにかく前に進んでください。最後まで行ったら,また,最初から,しるしをつけたところを重点的に読み直してください。これを7回繰り返すだけです。私が推薦する教科書は,講談社サイエンティフィック「大学院 有機化学 上・中・下」ですが,他にもいくつかの大学院向けの書籍が出版されています。これを読むことで,学会発表を聞いたときに,だいたいどんなことをどんな目的を持って行っているかが分かるようになります。そうすればしめたもの。論文を読んでも,発表を聞いても,知識が頭の中にどんどん入って行きます。自分の研究について,誰よりも勉強することはもちろん大切ですが,他人の研究を理解できる知識も大切です。 さらに余力のある諸君は,海外で使われる大学院の標準的な教科書(例えば,March’s Advanced Organic Chemistry)を読破することをお勧めします。有機化学の力に磨きがかかります。アメリカの大学では,大学院卒業にあたり,こうした教科書を一通りマスターしたことを口頭試問で確認されます。また,こうした教科書は,有機反応の辞典としての価値もあるので,博士後期課程に進学する諸君には購入を強くお勧めします。 |