「卒論」や「修論」を書く前に読むこと

【卒論は、みなさんのアイコンになる】

学生時代には、あまり気づかないことかもしれませんが、「卒論」や「修論」というのは、みなさんが大学時代、あるいは、大学院時代に、何を学んだかということを示す一番のエビデンスになっています。

したがって、「卒論」や「修論」のタイトルは、みなさんが、大学で、何を勉強したのか?を端的に表し、就職の面接時はもちろん、会社に入ってからの自己紹介、転職する時、今後いろいろな場面で使いますし、下手をすると、結婚披露宴で司会者が、新郎の卒業論文のタイトルを言うことがあるくらいです。

正月に実家でご両親や親戚に会えば、大学で、「✕✕の研究」をしています、となにやらそれらしいことを言わなければなりませんし、将来、みなさんの息子や娘に、お父さんは大学で「△△の研究」をしていたんだ、ということがあるかもしれません。高等教育は、多種多様ですから、大学で化学を学んだといっても、どんな化学か全く分からない。ですから、大学を卒業して数年したら、具体的に、何を研究したのか?が、あなたの大学時代を示す全てになると言っても過言ではありません。

すなわち、「卒論」や「修論」というのは、あなたの一生のうちで、社会に出る前の一番大切な時期(大学生時代)の“アイコン(icon)”ということができます。

 【卒論を書くということの意味、誰に贈るのかを考えよう】

  1. 「卒論」や「修論」は、一生残るものと心得て、悔いのないものを書き上げよう。学生実験のレポートなどとは全く違うことに注意しよう。
  2. 「卒論」や「修論」は、みなさん自身の大学時代の貴重な記録であり、記念であり、そして、みなさんの周りの人へのメッセージだ。
  3. 「卒論」や「修論」には、感謝を込めよう。みなさんが、無事に卒業できるのは、ご両親の支えがあってこそ。先輩や研究室の仲間にも随分と助けてもらったことだろう。(できれば、教員にも感謝してね。)そうした感謝の気持ちがこもった論文は、きっと、誤字脱字が無く、図は美しく整い、データが抜け落ちたりはしていないものになるだろう。
  4. そして「謝辞」に、感謝の気持ちを添え、「卒論」や「修論」をお世話になった方々に贈ろう。ご両親は、みなさんの卒業論文の中身は、全く理解しないだろう。それでも、心のこもった卒業論文を受け取った気持ちは、きっと最高に違いない。
  5. 「卒論」や「修論」は、投稿論文とは性質が異なる。外国の研究者が見ることも無いし、みなさんが死んだ後まで保管され続けるかどうかはかなり怪しい。けれども、これを書き上げ、お世話になった方々へ贈ることは、とても大きな意味をもっている。
  6. 自分は、無事にこれだけの勉強を終え、これから社会に出て頑張ります。これまでお世話になりました。という宣言を、高らかに行うために、「卒論」・「修論」を書くのだという気持ちをもっていてくださると、後悔が無いかと思います。

【卒論・修論は製本し、冊子体として贈ろう】

  1. 卒論や修論は、製本し冊子体として、お世話になった人に贈ろう。
  2. 卒論は、冊子体にするには薄すぎるので、全員の分を集めて、卒業論文集として冊子体にしよう。
  3. 少なくても、謝辞に記載した人全員に、卒論・修論を贈ろう。(謝辞に記載だけして、冊子体を贈らないのは失礼だぞ)
  4. もちろん、謝辞に書いていない人に冊子体を贈ることは、失礼に当たらない。感謝の気持ちを一言添えて、贈ればOK。
  5. 贈るときは手渡しが基本。共同研究先の先生など遠方の方に贈る時は、郵送でもOKです。
  6. 背表紙が無いと誰の論文か分からないので、背表紙をつけよう。(修論のページ数が少ない場合は片面印刷でもOK)

お願い:卒論・修論を贈る先は、家族、先生、先輩、後輩などが一般的。研究室には、最低でも、教員、および、同じテーマの先輩・後輩、そして、学生部屋用に一冊ずつ寄贈頂ければありがたい。

 

【みなさんが卒研配属先の研究室を選ぶ時、どんな卒論を贈りたいか考える】

卒論は、みなさんが大学で学んだことの集大成。だからこそ、好きなこと、興味のあることを卒業研究に選ぶと良いと思います。卒業研究は、みなさんが、何に興味があって、何を学んだのかを表す「アイコン」なのですから、将来、胸を張って、私は、大学時代、こんなことに興味がありました。好きでした。といえる卒業研究ができる研究室を配属先に選び、伸び伸びと、Your Own Curiosity Driven Lifeを満喫して下さることを願っています。

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